小田原は、戦国時代に後北条氏の「城下町」として発展し、江戸時代には東海道屈指の「宿場町」として栄え、明治期には政財界人や文化人たちの「別荘、居住地」として愛されてきた、神奈川県西地域の中心都市です。 緑豊かな山、清らかな川、雄大な海、肥沃な平野、そして温暖な気候。 多くの先人によって築かれた長い歴史と伝統・文化。
小田原は、たびたび歴史の表舞台に登場しています。 戦国時代、北条早雲が小田原城を攻め落とし、以後五代約100年にわたり、北条氏の平和的な支配が続きます。 その間領土を広げ、北条氏は関東一円を支配するまでになりました。 上杉謙信や武田信玄からの侵攻にも耐えた小田原城は、難攻不落の城といわれ、全長9kmにも及ぶ城郭は、戦国最大の規模を誇ります。 しかし1590年、豊臣秀吉が石垣山に一夜城を築き、25万の兵を率いて小田原城を攻め、籠城戦の末、小田原城が開城したことで、秀吉の全国統一がなされました。
北条家が五代に亘って公文書に使用した印判を「虎朱印」と言います。
印面には「禄寿応穏(ろくじゅおうあん)」と配され上部に虎が横向きに座った姿が記してあります。
禄寿応穏とは、
禄(財産)と寿(生命)が応(まさ)に穏やかであるように。
人々が平和で暮らすという願いが込められていると言われます。
周りの領主の領主権を剥奪する結果として
この印を用いた公式文書により悪代官などの影響を排除し、領民との間に友好関係を築いたき、稀にみる低い税率を維持したことにより農民支配の基礎をつくることができたといわれている。
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